虫歯や歯周病にならないための予防歯科
予防歯科では、虫歯や歯周病にならないための取り組みを行います。
PMTCや歯石除去、フッ素塗布、咬み合わせチェック、シーラント(お子様)など、歯科医院でしかできない予防処置に加え、ブラッシングなどのホームケアの指導も行います。
このような処置・指導を定期的に受けていただくことで、虫歯や歯周病をはじめとする口腔トラブルを、効率よく予防することができます。
いずれの処置も、基本的に痛みは伴いません。美容院に通うように、お気軽にお越しいただければ幸いです。
予防歯科の重要性
「虫歯を予防する」「歯周病を予防する」という言葉は、歯科医院だけでなく、ご家族で、また知人との間でもきかれるほど、身近なものとなっています。
では、虫歯や歯周病を予防すれば、どうなるのでしょうか。最終的には何のために、虫歯や歯周病の予防が必要なのでしょうか。
答えは、「お口の健康寿命を延ばすこと」にあります。当たり前のようですが、そのことを具体的にイメージできている方はそれほど多くありません。
“噛めない・話しにくい・人に見せられないお口”では、日常生活におけるさまざまなシーンで困ったり、不都合を感じたり、ときに恥ずかしい思いをしたりすることになります。お口がある程度健康なうちは、噛める・話せる・人に見せられることが当たり前だと思い込んでいるため、なかなかその重要性には気づけません。これは、他の病気でも同じことが言えますね。失ったときに気づくお口の機能性・審美性の重要性を、今から守っておくのが、予防歯科の役割なのです。
まずは、十年後、二十年後、三十年後のご自身のライフスタイルをイメージしてみてください。子供や孫がいる自分、社会的責任のある地位を得た自分、少し時間に余裕ができた自分、定年を迎え旅行を楽しむ自分。それぞれのステージを健康なお身体に加えて、“噛める・話せる・人に見せられるお口”を保って歩んでいただきたい――それが、神戸 やましたデンタルクリニックの願いです。
予防歯科は、虫歯・歯周病治療と比べて、患者様のご負担の軽い歯科領域です。基本的に処置には痛みを伴いません。むしろ、PMTCや歯石除去を行った後は、お口の中がすっきりとして、清々しい気持ちになることができます。
人生の幸せを支えてくれる予防歯科を今日から始めてみませんか?
子どもの予防
治療で泣く泣く歯医者に来るよりも予防で笑って来てほしい
予防歯科では、歯を削る処置はもちろん、痛みを伴う処置は必要ありません。歯科診療の中で、もっとも「こわくない」「痛くない」領域なのです。
また、神戸 やましたデンタルクリニックでは、お子様に少しでも安心して、またリラックスしていただくため、楽しみながら予防歯科を受けていただくことを大切にしております。笑顔で優しく話しかけ、無理に処置を進めることもありません。
対して虫歯治療では、ごく初期に治療を開始できたケース以外、基本的に歯を削る処置が必要になります。お子様のお気持ちを大切にしながら治療を行うことには変わりありませんが、どうしても恐怖感や不安が大きくなります。前回の受診での「自分が泣いてしまったこと」を思い出し、実際は痛くないのに、泣いてしまうお子様もいらっしゃいます。
「子供を連れていく」という点では、保護者様のご負担はそう変わりないかもしれません。しかし、やはりご来院後は、治療をするのか、予防処置で終えられるのかで、お子様のご負担は大きく変わります。また、その際にお子様が抱く“歯医者さんの印象”も変わります。一旦「こわい、痛い」と思ってしまうと、なかなかそのイメージは払拭できません。
お子様には、泣きながら受ける治療ではなく、笑って終えられる予防歯科にて、“歯医者さん経験”を積んでいただきたいと、神戸 やましたデンタルクリニックは考えております。予防歯科でも初めは泣いてしまうかもしれませんが、こわくない、痛くない、ということを覚えれば、お子様も安心して処置を受けられるようになります。
よく泣く、こわがりだというお子様も、どうぞご安心の上、お連れになってください。
フッ素塗布
歯ブラシで歯を磨いた上で、高濃度のフッ素を塗布していきます。
フッ素が歯質を強化し、虫歯になりにくいお口をつくります。乳歯の生え始めのお子様から、ご高齢の方まで、安心して受けていただける予防処置です。
フッ素の効果が続くのは3カ月程度と言われておりますので、定期的な塗布をおすすめします。
シーラント
汚れの溜まりやすい奥歯の溝をフッ素入りの材料「シーラント」で予め埋めておくことで、プラークの蓄積、虫歯の発生を予防します。歯を削ることも、痛みを伴うこともありません。
シーラントは、1~2年ほど経過した頃、その役目を終えて自然に剥がれ落ちます。
ブラッシング指導
お口の健康を守るため、どなた様にも、どんなときも大切にしていただきたいのが「正しいブラッシング」です。
お子様がご自身だけで完璧に磨くのはなかなか難しいことですが、しっかりと時間をかけて、適度な強さで、毎食後磨く習慣が身に着くだけでも財産となります。
お子様の磨き残しは「必ずあるもの」と考え、小学校中学年(3~4年生)くらいまでは、保護者様が仕上げ磨きをしてあげてください。年齢があがるにつれて嫌がるようでしたら、ときどきでも構いません。2日に1回、週に1回でも意味があります。
咬み合わせチェック
「咬み合わせ」とは、上顎の歯列と、下顎の歯列との咬み具合のことです。
咬み合わせが良くないと、歯のすり減り早くが進んだり、歯茎が炎症を起こしたり、歯並びが乱れたり、顎関節症を引き起こしたりと、歯・歯茎・顎に悪影響を及ぼします。また、せっかく受けた虫歯治療、矯正治療などが、咬み合わせの不良により無駄になってしまうこともあります。
そして、特にお子様の咬み合わせの不正は、顎や身体の左右バランスの乱れを引き起こすこともあると言われています。
神戸 やましたデンタルクリニックでは、歯・歯茎・顎・身体の健康と密接に関わっている咬み合わせを定期的にチェックをしていきます。
なお、咬み合わせ治療は、保険診療での対応ができます。
大人の予防
いつまでの健康な歯やお口で過ごすために
虫歯治療や歯周病治療が、“マイナスになったものを一定レベルまで戻す”歯科領域”だとすると、予防歯科は、“現在の状態から少しずつプラスを積み重ねていける”、また“何らかの口腔トラブルが発生したときにもマイナスを最小限に抑えることができる”歯科領域です。
誰でも、今日からでも、お口のプラスを毎日確実に積み重ねていけるのが予防歯科なのです。健康と自然な美しさを向上させていくことで、虫歯や歯周病をはじめとする口腔トラブルが起こる可能性も小さくなっていきます。
平均寿命が延び、人生百年時代とも形容される昨今、いつまでも健康な歯とお口で過ごしていただくためには、予防歯科は欠かせないものだと言えるでしょう。
歯石除去
プラークが固まって歯にこびりついた歯石を専用の器具で除去します。
プラークは、ブラッシングで落とすことができますが、歯石はそれができません。また、どれだけホームケアに気をつけていても、残念ながら少しずつ蓄積していくものです。歯石は細菌にとって絶好の繁殖場所となるため、歯石が溜まっていくほど、細菌にとって棲みやすい環境になってしまうのです。
定期的に歯科医院で歯石除去を行いましょう。
歯のクリーニング「PMTC」
細菌が繁殖すると、「バイオフィルム」と呼ばれる膜が形成されます。
粘度が高く、ホームケアでの除去が難しいので、細菌の繁殖が加速し、虫歯・歯周病の原因となります。
このバイオフィルムまでをきれいに除去するのが、「PMTC」という歯面のクリーニングです。
専用の器具を用いて、歯の表面、歯間、歯の裏側、歯と歯茎の境目までを徹底的に清掃します。
フッ素塗布
歯ブラシで磨いた歯に高濃度のフッ素を塗布します。フッ素が歯質を強化し、虫歯になりにくいお口をつくります。
フッ素の効果が続くのは3カ月程度と言われておりますので、定期的な塗布をおすすめします。
ブラッシング指導
プラークの磨き残しがひと目で分かる染め出し液を使用し、患者様がしっかりと磨けているところ、磨けていないところを、鏡を見ながら確認します。
強い力で磨いている場合は、歯のすり減りや歯茎の痩せも起こりますので、そちらもチェックし、改善点をアドバイスいたします。その他、デンタルフロス、歯間ブラシ、舌ブラシ、洗口液などのオーラルケアグッズも患者様のお口の状態に合わせて使用をおすすめします。
咬み合わせチェック
上顎の歯列と下顎の歯列の咬み合わせが悪いと、歯・歯茎・顎に不正な力がかかり、歯のすり減り、歯茎の炎症、顎関節症などを引き起こすことがあります。定期的に咬み合わせをチェックし、虫歯や歯周病をはじめとする口腔トラブルのリスクを推定します。
また、咬み合わせの不正が虫歯治療、歯周病治療、矯正治療などの結果に悪影響を及ぼすことがありますので、そういった治療の前にも、咬み合わせを確認しておくことが重要になります。
個々に合わせた「定期検診」をご提案します
虫歯や歯周病は、誰にでも起こり得るお口の病気です。そのため、定期検診が「必要ない」というケースは存在しません。
神戸 やましたデンタルクリニックでは、お口の状態、ホームケアのレベルに応じて、患者様に合った定期検診のペースをご提案しております。また、その定期検診の都度、患者様とご相談の上、必要な予防処置を検討して参ります。
もし「これはなんで必要なんだろう?」「これも受けてみたい」というものがございましたら、お気軽に歯科医師・歯科衛生士にお伝えください。十分にご納得していただいてから、処置へと進みます。
神戸 やましたデンタルクリニックは、お一人お一人のオリジナルの定期検診で効率よく、気持ちよくお口の健康と美を維持します。
お口の予防につながる治療
セラミック治療
「セラミック治療」ときくと、歯を白く見せたい人がするもの、というイメージがあるかもしれません。確かに、艶感が天然歯に近く、白さを調整できるセラミックは、口元の自然な美しさを演出してくれます。
しかし、お口の健康という観点から見ても、セラミックは非常に優れた歯科材料であることをご存じでしょうか?
まず、セラミックはプラークが付着しにくい性質を持っています。細菌の残存や繁殖を防ぎ、虫歯・歯周病の予防効果が期待できます。
また、セラミックは、金属よりも天然歯との接着性に優れた材料です。隙間なく強固に詰め物・被せ物が取りつきますので、これもまた、虫歯・歯周病予防になります。
全身のさまざまな症状を引き起こす金属アレルギーの心配がない点もセラミックの大きな魅力です。現在使用している金属の詰め物・被せ物をセラミックに交換することもできますので、どうぞお気軽にご相談ください。
咬み合わせ治療
よく虫歯になる、まだ20代なのに歯周病になった、歯がすり減っている、顎に痛み・違和感がある、原因不明の肩こり、腰痛などがあるといった場合、その原因の一つに咬み合わせの不正が考えられます。
いずれの症状も、咬み合わせだけを治せば必ず改善・消失するというものではありません。ただ、実際に見落とされているケースが少なくありませんので、ある一定以上の因果関係が推定される場合には、咬み合わせ治療を検討してみる価値があります。
咬み合わせ治療は、できるだけ症状のないうちに行うことをおすすめします。虫歯や歯周病、歯のすり減り、顎関節症、身体の左右バランスの乱れなどを未然に防ぐことが可能です。
咬み合わせチェックを受けたことのない方は、一度検査を受けてみることをおすすめします。